勇者は呪われてしまった。

SAD(社会不安障害)という呪いにかかってしまった勇者の日記

社会不安障害と在宅の仕事のお話

社会不安障害って本当に意地悪だなぁと思うのが、個人のパフォーマンスを相当下げてしまうこと。もう、これはまさにドラクエの呪いみたいなもんで。どんなに潜在能力が高くても、人前でまともにしゃべれなかったり、重要な場面でパニックになってしまうと、出世なんかもちろん、ただ平凡に仕事をするだけで非常に困難になっちゃう。

この辺は最初に読んだ「ぼくは社会不安障害」でも、読んでて本当につらかった。自分だけだったと思っていた変な呪いみたいな症状が、他に人にもあるっていうのには、ある意味ほっとした側面はあるんだけど、一方で、これほど正しく認知されないというか、認められていない人が世の中にいるっていうのは、とにかく悲しい。我々は本当にきびしい「縛りプレイ」やっているようなもん。(ちなみに、縛りプレイっていうのは、ゲームとかで勝手に自分で制限事項を付けちゃう遊び方。「呪文使わない」とか「アイテムを買わない」とか。)我々の場合は勝手に縛りがもうけられてるんだけど。。

そういう僕も、大学卒業してからなんとか普通の会社に入ったのですが、想像通りいろいろごまかしながらの社会人生活で、結局現在は在宅でできる仕事をしています。家で仕事できるなんて、ほかの社会不安障害の人からするとおそらく理想的ともいえるような仕事なのかもしれないけど、これはこれでいろいろある。

プラスの点としては、在宅の仕事だともちろん人とリアルで絡むことが限られてくるので、単純につらさは減ります。基本はメールでのコミュニケーションで、たまに電話とか、さらにたまにテレビ電話会議があるくらい。テレビ電話会議があると、もちろん何週間前から心配で心配でつらいんだけど、1年を平均すると割と平和に仕事ができる。

逆にマイナスの点としては、症状が悪化する可能性があること。在宅ワークって、社会不安障害の人には100%いいことのように思える反面、僕の経験からすると、このように生活ベースとして社会(人)から離れてしまうことで、回避癖がもっと強くなって、結果として社会不安障害としての症状が悪化してきているのを強く感じています。

実際、ここ1年くらい、人前で字を書くときに異常に緊張してしまう書痙という症状が出てきているんですが、これはサラリーマン時代はまったくなかった症状。普段から人と絡むことが少なくなったことだけじゃなくて、自営業としてのストレス増加もあるのかもしれないけど、でも在宅の仕事を始めてから、ほかにもいろいろ「できなくなったこと」が増えてきていて。。徐々に視界が狭くなっていくような感じ。どんどんできることが減ってきて、できないこと・怖いことが増えてきて。

ただ、逆に、酷くなったおかげで社会不安障害というものを知るきっかけにもなったのはあるんですが。。

今後も基本は在宅での仕事を続けていく予定ではあるんですが、もし本当にこの社会不安障害が治せるんであれば、やっぱりいろいろ夢が広がるというか、できることが圧倒的に広がるんだろうな。。

ほんと、もう縛りプレイなんかうんざりなんすよね。