勇者は呪われてしまった。

SAD(社会不安障害)という呪いにかかってしまった勇者の日記

読書メモ:あがり症はなぜ治せるようになったのか

社会不安障害勉強シリーズ2冊目は、精神科医さんが書いたこの本。 

精神科医が書いた あがり症はなぜ治せるようになったのか ―社会不安障害(SAD)がよくわかる本

精神科医が書いた あがり症はなぜ治せるようになったのか ―社会不安障害(SAD)がよくわかる本

 

前回の本と違って、すごく「前向き」な内容。社会不安障害の説明から、治療方法や治療事例、最後に日常生活で少しでも症状の改善につながる方法の紹介など。

これは本当に前向きな内容です。もちろんセールストーク的な面もあるには違いないけど、やはり治るんじゃないかと希望が持てるのはうれしい。精神科医に相談に行って、最初に説明してもらうような内容が網羅されている感じ。社会不安障害で病院に行こうかな。。と少しでも考えているなら、読んでも損はないかと。

社会不安障害って病気なんだから、さあ病院行こう」となかなかならないのが実際なんだけど、でも「そんなに難しく考えなくてもいいから、風邪をひいて病院行くような感じで精神科医に会いに来て」というメッセージが伝わってきました。こんな先生なら相談する勇気が出そう。

これを読むと、基本的な治療方針としては「薬物療法」、「行動療法」などを加えるのが主流みたいですね。薬の効果、それと恐れている副作用や依存性についてもある程度説明してくれて、でも薬だけではやはりだめみたい。行動療法とかも、いろいろ調べてみよう。

ちなみに、このような薬って日本ではまだそんなに認められていないような印象だったけど、認可も進んでいて、ちゃんと保険治療で行えるというのは安心。でもね、ここでも紹介されているSSRIとかは飲み方もかなり厳しくしないといけないようだから、やっぱり一種の怖い薬には違いない。なかなか、気軽に試してみようなんてできないですよねぇ。。

読書メモ:ぼくは社会不安障害

あけましておめでとうございます。

2018年ですね。抱負、っていうわけでもないんですが、今年は復活の年にしたいと思います。もちろん最近気づいた社会不安障害からの復活。でも、よく考えたら、もう長年悩んでいる病ではあるから、どちらかというと生まれ変わりに近い感じなのかな。。?

さて、まず社会不安障害と闘うにあたり、しばらく基礎知識を積み上げていこうと思ってます。いきなり病院行く勇気もなかなか出ないし、行くにしてもやはり確かな病院を探して、治療方針もしっかりと判断できるようにならないと。

最初に読んだ本は、伊藤やすさんの「ぼくは社会不安障害」という本。Amazonで検索したら一番上に出てきたと記憶しています。比較的新しい本みたい。  

ぼくは社会不安障害

ぼくは社会不安障害

 

内容としては、いわゆるお仲間の体験談。社会不安障害とかSADの体験談はブログでもいろいろ見つけることできるんですが、最初はとりあえず全体をしっかり聞いてみたくて、そういう意味では理想的な一冊目でした。

読み始めて、「これって、自分で書いた本?」と感じるくらい、まさに自分の体験を代弁してくれているような、不思議な読書体験。細かい内容はもちろん違うし、自分との痛みレベルも違ったりするけど、とにかく「自分だけじゃないんだ」というのをすごく感じられた。

最近この病名を知った僕と違い、伊藤さんの場合は若い頃からいろんな病院を渡り歩いてきてられるようで、その経験談というのはすごく貴重。社会不安障害という名前をしって、病院行けば治りそうという希望が見えてきたのはある一方、やはりそんなに簡単な話ではなさそうという話も聞けたのはよかった(たぶん医療側が書く本だと、かなり楽観的な描写になってくるとは思うので)。そういう意味では、どこな落ち込む内容でもありましたね。。

あと、すごく感じたのは、この症状って結構環境によって変わってくるなぁということ。友人やクラスメート、会社の同僚など、人との出会いとかによって、すごく変わってくるという点。もう、かなりのところまで、そういう「運」みたいのに左右されてるんだなぁと。僕も自分の体験を振り返ってみて、「あの出来事がなければ」と思うことばかり。ただ、方向的には両方あって、逆に救われたという出来事もあったことも思い出して。ひょっとするともっと悪い方向になってた可能性も全然あるし。

ただ、それは全部含めて今の自分や生活があるわけで、今更否定しても始まらないし、後悔しても仕方ないし、あくまでこれからどう自分を癒やしていけるか。

それにしても、最初からいい本に出会えました。よくぞ書いてくれた!と、感謝のみです。

 

そうか、あれは呪いみたいなもんだったのか

2017年12月某日。

とうとう字までまともに書けなくなってしまった。

いや、手を怪我したとかじゃなくて。単純に手が震えて書けないんですよ。ただ、いつもじゃなくて、人前だとか、重要な書類にサインするときとか限定で。変でしょ?

実は、この手の問題には長年悩まされていて、確か同様の症状が始まったのは中学生の頃。とにかく人前が苦手で。学生時代に人前で発表したり、社会人になってからも会議や司会など、手足が震えたり、汗が止まらなくなったり、顔が赤くなったり。とにかくつらかった。

「ただのあがり症じゃん」

って思ってたんです。レベルとしては超ド級のあがり症だけど、部類としては単純に性格の問題。人間の強さの問題。

ただ、ここ数年どんどんひどくなってきて。人前で話したりするだけじゃなく、人前で何をするにしても緊張するようになってしまって。例えば、病院で血圧測ってもらう時に、心拍数が尋常じゃなくなって測定できなくなったり。相手が知り合いでも、お酒をついてあげるときに手が震えたり。で、ここ1年くらいは人前で字を書いたり、重要な書類に記入する時に手が震えるようになってきてしまい。

で、2017年12月のある日、1週間くらい前のことですが、仕事の取引先に年賀状を書くとき、手が震えてきて。あまりに情けなくて、年賀状破り捨てました。

このままでは、年を取るにつれて、どんどんできることが減ってくるのではないか。それも、単純に文字を書いたり、話したりするという、本当に日常で基本的な活動が制限されてくるのではないか。この「性格の問題」には長年悩まされていましたが、今回は本当に絶望を感じました。もうね、どんどん先細りする真っ暗なトンネルを進まないといけないのかと。

ただ、ふと思ったのは、これはさすがにまともじゃない。性格だけの問題じゃない。今思うと「やっと気づいたのか」という話なんだけど、その問題自体にちゃんと取り組もうと。

それでね、ネットで真剣に調べてみたんです。見つけたのが社会不安障害という病名。

この社会不安障害について少し調べてみながら、なんか心の中の氷が溶けていくような感覚でした。

「ああ、病気だったのか」

と。これは本当に大きな気づきでした。今まで単純に性格の問題とか、単純に自分が弱い人間だったと思っていて、それでこの事実に向き合うこと自体が恥ずかしくて、情けなくて。ただ、病気っていうんなら話は変わってくる。性格はなかなか変わらないけど、病気なら治る可能性があるでしょ?

そこで思ったのが、ドラクエとかのRPGゲーム。今まで、自分の問題は自分の基本ステータスの問題だと思ってました。HPとか強さとかステータスありますけど、あの中で「精神力」みたいな項目ありますよね。ああいう、基本的に備わっている能力が低すぎるんだと。自分が選んだキャラクターがしょぼかったんだと。

でも、今回気づいたんです。これは「呪い」みたいなもんじゃないかと。

呪いをかけられたキャラクターは、例えばHPとか強さがぐんと低下したり、魔法が使えなくなったりしますよね。この一種に違いない、と。ゲームでの「呪い」って、そもそもなぜそうなったのか気づかないことがあったり、一部の操作がしにくくなって、説明書でも読まなきゃ治癒方法もわからないでしょう。今まで自分が抱えていた問題も、原因はなんだかわからないし、日常生活に支障が出るし、普通に生活してても治し方もわかんないし。

ステータス(性格)の問題だと思っていたから、とにかく自分が甘いだけで、なんとか苦労してゲーム(人生)を進めていくしかないと思い込んでたけど、これが呪い(病気)だったんなら、説明書ちゃんと読んで、治癒しよう!と。

と気づいたのが1週間ちょっと前。なんか、大きな一歩だったと思います。もう20年以上、この暗闇のような気持ちを抱えて生きてきたけど、少し光が見えたというか。なんだかもう救われた気分。

で、来年は、かかっているとは知らなかった呪い、じゃなくて病気と立ち向かい、少しずつ通常のステータスに戻せるよう頑張ろうと決めました。

まずはいろいろ説明書となる情報を自分の中で整理して、おそらく必要であろう病院探し。でも、せっかくだから、この「闘病記」をどこかに残しておこうと思い、ブログを始めました。

ふぅ、というわけで、勢いでブログを立ち上げ、がーーーっとまず書き出してみました。

まず1か月ほどは説明書なるものをいろいろ読もうと思っているので、いくつか参考にした本や情報のことから共有していきたいと思います。自分に対するメモにもなるけど、できれば僕みたいに悩んでいる人にも参考にしてもらえるようなブログを書いていきたいと思います。

というわけで、勇者の旅が始まりますよ~